表の説明
g/hとは1時間に発生する水量グラムで表示しております。例 都市ガスが燃焼する際、1時間に594グラムの水蒸気が発生する事を意味します。
仮に帰宅から夕食・食事・入浴・就寝まで5〜6時間程度普段の生活をしていただいた場合。
各々段階で右図にある水蒸気が発生し家中に(蒸気圧差で)充満すると考えられます。
結論
家庭内で約5時間程度で、約1リッターの水分が発生します。
右の図は空気の温度帯で最大抱え込める水分gを示しております。
空気温度が高くなれば空気は膨張し多くの水分を抱え込め、温度が低くなれば空気は収縮し僅かな水分しか抱え込むことができません。
この現象は、濡れた髪をドライヤーで熱風乾燥する場合と、常温の空気で乾燥する場合とでは、乾燥するスピードが違うことはご理解頂けます。
これは、空気温度を上げ、できるだけ多くの水分を含ませ飛ばす事で乾燥が速くなるためです。
空気の温度変化による特性
右の図は20℃の空気が最大含む事が出来る水の量【17.3g/m3】です。この空気が10℃になれば9.4gしか水を含む事が出来ません。それ以外の水は眼に見える形で結露現象として現われます。
この現象は、コップに冷たいビールをそそいだ時、コップ表面に結露が起こる現象と同じです。また冬場ではコップに結露が少ないのは、冬は湿気が少なく乾燥している為です。
あるご家庭でサッシのリーフォムの報告ではご家庭で結露がひどく毎朝、拭取りが大変で何とか解消すたいとリフォーム業者さんにお話をしたところ、2重サッシは断熱性が良いので結露は減りますよ!との事で工事をして頂いた。
ところが、サッシの結露は少なくなったがサッシ以外の別の部屋・壁面・押入などが結露するようになった。
原因は
結露は温度の低い所から始まる事から結露ポイントが移動しただけであった。
解説
1重のサッシ窓の結露は家の余分な水分を結露を言う形で除湿効果が望めたが、2重サッシでは結露し難い事から室内の余分な水は温度の低いところに集中して結露が起こる事が判明しております
1.十分な換気を効率良くおこなう
夕食の仕度、室内で洗濯物を干す、室内型衣服乾燥機を使う、ストーブなどから大量に水分が出ますので換気は欠かせません。 効率的な自然換気では風が入る所を1cm開け、風の出口を3〜5cm程度開ける事で換気効率はアップします。 これは、風が入るところの1cmで風速を持たせ、出来るだけ多くの部屋に風をまわしたい為です。
部屋の間取りの中で、なかなか風が回らないお部屋の場合は風が流れる廊下にツイタテなどを置きドアーから強制的に風を誘いこむようにすれば効果的です。
.家具の配置、押入の収納方法を工夫する.
右表は北向きの部屋とその他の方位によりカビの発生率が著しく違います。壁面は特に結露が起こりやすく家具に裏にもカビが発生する事が多くあります。
また押入の収納にはスノコ板などを敷きその上に物を置くようにすれば、床面の温度と環境温度の僅かな温度差で自然対流が起こり結露を防ぐ事が出来ます。
スノコ板を入れる方向は手前から壁面に空気が自然対流するように下板の方向をお考下さい。下板方向を間違えると自然対流を遮断する事があります。
入 浴 | 浴場 | 500〜1000g/h |
浴室開閉 | 10〜20g/h | |
調 理 | 夕食(60分) | 約950g |
すき焼・湯とうふ | 約500g/h | |
室内干し | 洗濯物 2kg | 200〜600g/h |
暖 房 | 都市ガス | 594g/h |
(3000Kcal換算) | プロパン | 939g/h |
灯 油 | 399g/h | |
人 体 | 就寝時 | 45〜81g/h |
軽動作 | 73〜206g/h | |
加 湿 | 加湿器 | 500g/h |
カビが生えた場所(%) | |||||
方位 | 押入 | 浴室 | 居間 | 寝室 | 台所 |
東 | 7.5 | 10.9 | 16.4 | 16.9 | 15.7 |
西 | 16.3 | 15.0 | 9.6 | 16.9 | 14.3 |
南 | 7.5 | 4.5 | 23.3 | 18.1 | 10.0 |
北 | 60.0 | 58.2 | 35.6 | 38.6 | 51.4 |
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家の方位によるカビ発生データ
対策
家中に溜まった水分を放出し新たな(湿気が少ない)空気を取込む事が重要です。
カビの原因と対策 【結露のメカニズム】
夏型結露と冬型結露の違い
結露量=173g - 9.4g
家にたたみの部屋がある. | 壁素材は土壁や珪藻土を使用している。 | ||
出来るだけ窓を開け換気に心掛けている。 | 鉢植えはできるだけ室外に置いている。 | ||
換気するとき、対角線方向の窓を開けるなど効果的な換気をしている。 | 室内に洗濯物を干さないようにしている。 | ||
炊事の時、換気扇を回している。 | 乾燥機(洗濯用・食器用・浴室)の排気は室外に排出している。 | ||
入浴中、換気扇を回すか窓を開けている。 | 石油・ガスストーブ・ヒーターを使用するときは換気している。 | ||
入浴後、浴室の乾く迄換気扇を回すか窓をあけている。 | 石油・ガスストーブの上に、やかんをのせない様にしている。 | ||
室内の調湿を考えて炭を置いている。 | 窓ガラス、サッシにできた結露をふきとっている。 | ||
窓ガラス、アルミサッシにできた結露をふきとっている。 | 窓ガラスの結露防止を考えて複層ガラスを使用している。 | ||
家の中に湿度計がある | 加湿器の使用はできるだけひかえている。 |
以下項目に該当するところにチエックしチエックの数の合計で症状の判定が出来ます。
合計数 | 評価 | 診 断 所 見 |
15個以上 | 異常なし | 結露の心配は少ないと思われますが押入・納戸など空気の澱む処も要チエッツク |
14〜10個 | 注 意 | 出来るだけ換気をお願いします。急激に気温が下がる時期は要注意です。 |
9個以下 | 危険域 | 今すぐ生活改善が必要。室内にカビが発生していなか?チエックして下さい。除湿機・強制換気に努めてください。早期発見は人体・家屋・生活備品などを守ります。 |
診断結果
結露の原因 「室内水分」の発生源は何処にあるか?
空気温度の違いは含まれる水分量の違い!
室内結露は温度が低くなったところから始まります。
例えば居間の温度が20℃・湿度60%であった場合、外気に近いサッシガラス温度が12℃(露点温度≒結露温度)で湿度が100%近くなり、それ以下になれば、理論的には徐々に結露が始まります。
この事から、冬の寒い時は結露がひどくなり出来るだけ室内を換気し、室内に溜まった水分を外部に捨てるように心がけて下さい。
この表から外気10℃60%RHの空気を室内に取り入れておくと、外気温度が3℃になるまで結露はしなくなります。
例題 環境温度20℃・湿度60%RHの環境の場合
間違った結露対策!
2.換気する最適なタイミングとは?
頻繁に結露(カビが発生)する壁に沿うように湿度計を取り付け、壁面付近の湿度を測定します。湿度計の表示が80%以上になると、僅かな温度変化で壁面に結露が起こる可能性が大きくなっていることを示し換気・除湿する事をお勧めします。
(注)湿度計の下にテレビやストーブなどの熱源があると正しい湿度の測定は出来ません。出来るだけ無風状態で熱源が付近に無い所に設置してください。
市販の温・湿度計
カビの原因の多くは結露・雨漏りなど長期間の高湿環境が引き起こす家の病気です。
建物温度<露点温度=結露状態 建物温度>露点温度=湿度状態